インプラント専門について
インプラント専門医院とは、インプラント手術だけを行っている歯科医院のことをいいます。ただし、実際に「インプラント専門医」という資格や制度があるわけではなくインプラント手術だけを行っている医院が自分で作った名前です。 |
インプラントの専門医院があると言われれば、普通はインプラント治療がすごく上手なんだろうなと思ってしまいます。しかし、実際にはインプラント専門医院でインプラント治療を行うのは危険な場合もあります。その理由は3つあります。 |
1.インプラント以外の治療の経験が極端に少ない インプラント専門医院では、インプラントだけしか行っていません。当然、インプラント以外の治療を経験する機会は少なくなります。 インプラント治療の過程では、神経の損傷や出血などがまれに起きることがあります。万が一何か起きた場合には迅速な対応をができなければ命に関わる事態に発展することもあり得ます。しかし、普段インプラント手術しか行っていない医院では、経験が少ないため迅速な対応ができません。 |
2.インプラント以外の治療に対応するための設備が整っていな インプラント専門医院には、インプラント治療に必要な設備は完璧にそろっているかもしれません。ところが、他の治療に必要な設備に関しては、不通の歯科なら必ずあるようなものがなかったり、インプラント手術に必要なもの以外は極端に安いものを使用してる場合もあります。インプラント治療の過程では、術前処置やインプラントにする歯の周囲の歯に治療が必要なことも多くあります。しかし、他の治療に必要な設備が整っていないインプラント専門医では自院で治療を行うことができないため、他院に治療を依頼することになります。 |
3.他の治療を依頼している医院との意思疎通が難しい インプラント専門医院で治療を行う過程で、他の治療が必要になった場合には、患者さんは2つの医院に通うことになります。2つの医院で同時に治療をすすめるためには、2つの医院の間で治療内容を正確に伝えるということが重要になります。しかし、実際にはカルテの回し読みと、電話での数分間の通話だけで治療内容を伝えあうことがほとんどで、2つの医院の間で、患者さんの治療内容すべてを共有できていることはほとんどありません。 また、複数の医師が治療に関わることで、責任が誰にあるのかがあいまいになるという問題もあります。 |
以上の3つの理由でインプラント専門医院でインプラント治療を行うのは危険な場合があるのです。
|
そもそもインプラント治療とは、歯科治療の中の一つの治療方法に過ぎません。インプラント治療の成功がゴールではなく、その後の患者さんの生活をいかに良くできるかが、本来のゴールです。 安全にインプラント治療を行うためには、他の治療法も含めた、総合的な歯科治療を日常的に行っていることが大切です。 |
インプラント治療以外の治療も日常的に行っています
|